尺八【漆巻き】
尺八【漆巻き】
1900年初期の琴古流の製管師の間で流行っていた中継ぎの仕様です。手間がかかり強度が弱く、きれいに仕上げるほどセル巻きに似てくるので、現在ではほとんど見ることはありません。
ちなみに、画像の尺八は、琴古流の名製管師、初代青木鈴慕の作。二代目青木鈴慕は人間国宝です。
高価買取が期待できる尺八の仕様の一つです。
〜尺八の買取価格と鑑定方法〜
尺八の買取価格は、尺八の製作者、製管師の名前で決まります。
製管師もいろいろで、人間国宝や各流派の大先生の作品から、にわか製管師や素人の真似事のなんちゃって尺八まで様々です。
尺八には、製管師の焼印が押されています。その焼印も、『これぞ』と思う出来の尺八には、3つも4つも押されています。
有名尺八演奏家や大家のお墨付きの意味のある選印もあります。
修復印などもあるので、焼印を見る事が鑑定の第一歩です。
次に、造りをみます。『地無し尺八』か『地有り尺八』の違いで、古管か現代管かの違いがわかります。歌口の形を見れば流派が判別できます。中継ぎの仕様についても『金三線』『銀三線』『セルロイド製』などの違いから、購入価格が想像できます。
見た目で、ある程度の鑑定は可能ですが、最も重要なものは音質に他なりません。尺八の名管は、時代を超えて行く力を持っています。それなりのメンテナンスを施し、後世に伝えるべきです。
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